* 早期の乳がんについて。

一般的に早期の乳がんとは「腫瘍の大きさが触診上2cm以下で、転移を思わせるリンパ節を触れず、遠隔転移を認めないものを言う。また、非浸潤がんもこれに含める。」と、『乳癌取扱い規約』に決められています。
このような早期の乳がんは各施設で約20〜30%見られ、適切な治療をすれば90%以上の人が治るとされています。
また、しこりを触れない非浸潤がんならば、原則的には転移は起こさず、乳房切除で手術すれば100%治ると言われ、最近では乳がん全体の6,8%を占めています。
したがって、このような治療成績の良い小さいがんや、それ以前の非浸潤がんの段階で少しでも早くしこりを発見することがとても大切なのです。
最近ではがんの診断・治療が進歩し、早期のうちに発見できることが多くなったため、がんは(特に乳がんは)昔ほど治すのが難しい病気ではなくなってきました。



* 乳がんの進行度(臨床病期分類)

T : しこりの大きさ  N : リンパ節

非浸潤がん
(Tis)
 乳がんが乳管や小葉の中にとどまった状態のもの。
 (しこりを認めないパジェット病を含む。)




病期0
(ステージ0)
 しこりを触れない微小なもので、リンパ節への転移がないと思われるもの。

病期1
(ステージ1)
2cm以下  リンパ節への転移がないと思われるもの。

病期2
(ステージ2)
2,1〜5cm  リンパ節への転移がないと思われるものを含む。しこりが 
 2cm以下であっても、腋窩リンパ節転移が疑われるものは 
 病期2とする。

病期3
(ステージ3)

a
5cm以上  リンパ節への転移がないと思われるものを含む。しこりが 
 5cm以下であっても、腋窩リンパ節転移が強いと思われる 
 ものは病期3aとする。

b
大きさを問わず  鎖骨上リンパ節や乳房の周囲に広がっているもの、皮膚、
 胸壁浸潤のあるもの。

病期4
(ステージ4)
 乳房から離れたところに転移しているもの。
 (手術以外の治療を行う場合が多い)

 ( 3b 期と4 期をあわせて「進行乳がん」と呼びます。)

* 病期によって異なる生存率。

日本の乳がんのそれぞれの病期における生存率は各施設によって異なりますが、最近のデータでは、5年生存率ではおおよそ、1 期90%、2 期85%、3a 期70%、3b 期45%、4 期15%となっています。 
病期全体を通しての10生存率は、おおよそ70〜75%です。


* 病期=ステージ
(stage)と間違えやすい言葉。

乳がんの検査や治療に関連し、程度を示す医療用語の中には、進行度をあわらすステージ(stage)と非常に間違えやすい言葉があるので、ここでご紹介しておきます。

   クラス
(class)→ 細胞診などによって調べた細胞の性質を示す数字です。

   クラス 1 : 正常な細胞
   クラス 2 : 少し変わっているが正常な細胞と見られる
   クラス 3 : 何とも言えない(3a:少し怪しい 3b:だいぶ怪しい)
   クラス 4 : たぶんがん細胞と思われる
   クラス 5 : がん細胞

   グレード
(grade)→ 核や組織の悪性度を示す数字です。

   グレード 1: 顔つきのおとなしいがん細胞
   グレード 2: 中間のがん細胞
   グレード 3: 顔つきの悪いがん細胞

   レベル
(level)→ リンパ節をどのくらい取ったかを示す数字です。

   レベル 1 : 小胸筋より外側のリンパ節まで
   レベル 2 : 小胸筋のリンパ節と、大・小胸筋の間のリンパ節まで
   レベル 3 : 小胸筋より内側のリンパ節まで








                         

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