全年齢小説本「すばると月と機動兵器(下)」
描きおろし挿絵(フルカラー版)より

下巻の表紙絵です。
この表紙絵のイメージは、30年前にこの小説を書いた時からあって、ずっと心の中で温めていたものです。いつかそこそこまともな絵が描けるようになったら、絶対形にする…そう想い続けて30年、ついに(ある程度)納得いく絵が描けるようになってきました。
実は下巻には新体操のシーンはないのですが、二人の絆をつなぐきっかけとなった「新体操のレオタード」をあえて描く事で、「生涯の友」と呼べるほどの二人の絆の強さを示しています。
そして、真剣な表情で背中あわせに座るすばると翔子の二人の、そのまなざしの角度が暗示するものまで、当時から練ってきたものです。この絵は「下巻」というよりも、この作品そのものを象徴するイメージであり、それがこうして形になったとき、カツオ自身が震えて涙がにじむほどに心動かされました。
軍上層部と決別し、越やすばるたちに協力する決意をした翔子。しかし彼女の脳髄の奥深くに仕掛けられた脳波増幅発信器は、次の満月には敵の大軍をこの時空に呼び込んでしまう。
月か自分か、どちらかが消える以外に、越やすばる、そしてこの時空の人々を守ることはできない。そう悟った彼女は、激しい夕立に濡れながら山道を登り、機動兵器カルラを隠した場所を目指す。宇宙の彼方へと飛び、やがてエネルギーも酸素も尽きて眠るように死んでゆく…大切な人たちを救うには、それしか方法がないと考えた翔子の、まさに最後の出撃だった。
そんな「泣くシーン」の挿絵です。
雨に貼り付いたYシャツごしに透ける下着の表現にかなり苦労しました。
和解したすばると翔子は、バディーを組んで機動兵器で敵を迎え撃つ。
無人機とはいえ、敵は都市殲滅型重機動兵器「ガルーダ」の6機小隊だ。小隊といっても、各1機が大都市一つを壊滅できるほどの殺戮兵器に、孤立無援の二人の女子はいかにして戦うのか!?
下巻中盤の山場的なアクションシーンです。
(このあたり、かなりアニメ「トップを狙え!」の影響を受けてますね。「一人一人は小さな火だが、二人合わせて炎になれ!」的な〜) なお、今すばるが戦っているのは神戸沖の上空、翔子は淀川河川敷です(地元愛)。

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